俳句教室Aとの出会い
今年の4月から、月2回俳句教室に通っている。
きっかけは、信頼を置いているアメリカ人の一言から。
彼女は、自作の詩を持ち寄って、グループで共有するという集まりに通っているという。
詩を作ることの楽しさに加え、同じ興味ごとを共有する人たちが集まる。その空間がまた良いのだそう。
自分がどう答えたのか覚えてはいないが、少し興味を示したんだと思う。それか、仕事以外の世界も広げたいと思い始めた自分に、タイミングを見計らって言ってくれたのかもしれない。
こう言った。
“How about Haiku?” <俳句なんてどう?>
最初にアクセントつけるらしい。「はいく」じゃなくて「ハイク。」ヒッチハイクの「ハイク」みたいなかんじ。
話し終えた後、考える。
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俳句か。
俳句ね。
・・・はて、俳句ってなんだっけ?
「俳句」という言葉は知っている。
定期テスト直前に頭に叩き込んで、記憶に定着せず、テストが終わった瞬間に忘れ去っていった、数々の知識になるはずだった(いや、なっていたら人生変わっていたであろう)、大量の情報の一つに、残念ながら俳句は入っていたようだ。
なので、「俳句って何ですか?」と聞かれたら答えられない。
俳句って確か、サラリーマンの・・・あ、あれは川柳か。サラリーマン川柳、おもしろいよね。
ん、川柳と俳句の違いは?短歌、和歌・・・うーん。
この辺り全部ひっくるめて、知識として記憶に定着してくれなかったらしい。
早速、検索。
色々なインターネットサイトが、丁寧に、解りやすく違いを教えてくれる。本当にありがたい時代になった。
例えば、ここ。
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俳句、なかなか面白そうだ。そういえば、某テレビ番組で見たことを思い出す。あれも俳句か。
ほんの少し文字や、順番、言い回しを変えるだけで、がらっと意味や見えてくる世界が一瞬に変わることに驚いた。先生のキャラも素敵だ。
「俳句教室行こう。」
こういうのは独学ではムリだ。特に自分の性格からして。
通えそうな俳句教室をいくつか比べ、場所と時間がよくて、初心者OKだった文化センターの俳句講座(6回)に申し込んだ。
自分の思いこみと過去の経験が、取りたい情報と、あまりよくわからない情報をスルーして、「こういう教室だろう」というイメージを作り上げた。
<俳句教室のイメージ>
- 回数: 6回きり。参加者はみな、はじめましてのメンバーで、6回目で卒業&さようなら。
- 修了後、もっと学びたい人は別のレベルのクラスに通う。実践編・アドバンス編とか、そういう類ね。
- 内容:俳句とは?俳句の作り方について学ぶ、初心者のための基礎講義と実践 (どこかの研修会とか本のタイトルとかになりそうだな・・・)
これまで長年、数々の研修・講習などを受けてきた。回数はそれぞれ違うけれど、流れ的には大体、↑のようなものが多かった。
体験日、自分のイメージがだいぶ違っていたのを知る。
<実際>
- 1クール6回。そのままリピートして継続して通う人が多い。なので皆さん顔見知り。
- 4句宿題。その中の2句のお題は、授業の最後に決める。その他の2句のお題は自由。
- 句会形式:それぞれの句を出し、評価、発表。必要に応じて先生が添削してくれる。
ちなみに、文化センターのホームページに紹介が数行載っていたが、自分の中の解釈の「飛」訳ぶりに笑ってしまう。
「一を知り十を知る」
のではなく
「一を知り十を勘違い」
明記しておきたいのは、ホームページの文章が問題だと言いたいのではない。
どういうクラスかしっかり伝わる人もいる。どんなに一字一句丁寧に詳細に書いても、書かなくても、結局伝わらないこともある。書き手だけではなく、読み手側の状況によっても、情報の伝わり方って全然違う。
ここで言いたいのは、自分の中の情報の取り込み方が、めっちゃ面白かった。ただそれだけ。
こんな風に、勝手に思い込んで大きな勘違いをしていることって、他になかろうか・・・と若干不安な気持ちにさせられるくらい。
無事体験を終えて、その場で入会。
入会するつもりで体験に行っているし、今までの自分が学んできたパターンじゃない方法が、新鮮だった。きっとこういうのを求めていたのかもしれない。
勘違いも悪くない。
そして、この俳句教室Aの雰囲気・句会形式に魅了された。そこについてはまた次回。